小学生のころ、お小遣いをもらっていましたか?
約30年前の自分の幼少期を思い出すと、高学年の頃には毎月定額のお小遣いをもらっていた記憶があります。貯金箱にお金を入れていくのとお小遣い帳に記録していくのが好きだった小学生でした。
(お小遣い帳を上手く活用はできていなかったと思います)
あまりお店がなかったので、駄菓子屋でお菓子を買ったり、数ヶ月分のお小遣いを貯めて
本や雑誌、小学校6年生では好きな歌手のCDを買っていたように思います。
今は、コンビニや自動販売機も増えましたし、小学生になるとお友達とお出かけすることも多くなりますよね。
最近の小学生のお小遣いの状況は、どうでしょうか。
6年前の2015年度の調査結果になりますが、見てみたいと思います。
一部の図表では、過去の調査も参考にしています。
(1)小学生の7割強がお小遣いをもらっている
今回の調査では、お小遣いをもらっている小学生はどの学年も7割を超えており全体的に多い印象です。
このグラフは、過去2回の調査データから、お小遣いをもらっている小学生の割合の推移を表したものです。
平成17年度調査から約10年の間に、特に低学年からお小遣いをもらう割合が増えていることが分かります。
(2)親からお小遣いをもらっている割合が最も多い(複数回答)
お小遣いを親からもらっている割合がどの学年においても最も高いようです。
次いで、祖父母からの割合が高いことがわかります。
(3)全体的に「ときどき」もらう割合が多い
低学年と中学年では、「ときどき」もらうと回答している割合が最も高くなっています。
高学年では、「月に1回」という割合が最も高くなっています。
「1週間に1回」の頻度でお小遣いをもらっている小学生は、低学年で9.2%、中学年で7.0%、高学年では5.9%と全体的には少ないようです。
(4)お小遣いの金額
お小遣い額は、全学年「月に1回」もらう場合で、月額500円が最も多い回答(最頻値)となっています。不定期に「ときどき」もらう場合は、低・中学年は100円、高学年で1,000円を1回のお小遣いでもらっているようです。
(5)自分の欲しい物だけでなくプレゼントや必要な物を買うことにも使っている
お小遣いの使い方ランキングを見てみると、学年ごとに特徴が見られます。
全学年で「お菓子やジュース」が1位となっています。次いで、ゲーム関係やおもちゃ類にお小遣いを使っていることが分かります。
どの学年も、家の人や友達へのプレゼントとして「人のために使うお金」として、お小遣いを使っているようです。
また、自分の「欲しい物」だけでなく、「ノートや鉛筆など」勉強に「必要な物」を買うためにお小遣いを使っていることもわかります。
中学年・高学年になると交友範囲、行動範囲が広がってくることもお小遣いの使い方で見えてきますね。
(6)4割以上がお小遣いが足りなくなった経験がある
学年が上がるにつれ、お小遣いが足りなくなった経験がある(「よくある」「ときどきある」)と回答しており、うち、1割弱の児童が「よくある」と回答しています。
(7)お小遣いが足りなくなったら、半数以上は「買いたいものを、我慢する」
もし、お小遣いが足りなくなったとしても、半数以上(約5割~6割)の小学生が「買いたいものを、我慢する」と回答しています。
また、お手伝いをして「お小遣い」をもらう割合も低学年では約2.5割、高学年でも2割弱を占めています。
(8)2割~2割強の小学生がお小遣い帳をつけている
低学年では19.6%、中学年では24.1%、高学年では21.8%がお小遣い帳をつけています。
前回の調査からどの学年も若干減ってはいますが、全体として2割強がお小遣い帳をつける習慣があることが分かりました。
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調査結果を見ての感想です。
お小遣いをもらっている小学生は多いようですが、どちらかというと不定期にお金がなくなったタイミングでもらっている印象を受けます。
また、「お小遣い帳」をつけている割合がお小遣いをもらっている割合に対して少ないようにも感じました。
お小遣いは、お金を使う力や貯める力を育むことができる実践的な学びの機会です。
家庭内でルールを決めて、お小遣いを通して上手にお金と付き合っていける力を育んでいってほしいな、と思います。
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〈出典〉
以下の調査結果を参考に、図表を作成しています。
「子どものくらしとお金に関する調査」2015年度調査(第3回) 金融広報中央委員会
「子どものくらしとお金に関する調査」(第2回)H22年度調査 金融広報中央委員会
「子どものくらしとお金に関する調査」H17年度調査 金融広報中央委員会
金融広報中央委員会では、平成17年度を金融教育元年とし、学校教育における金融教育の推進やお金の意識、金融経済等の調査を行っています。